小川家四代、80年に渡ってお世話になってきた時蝶さんがあの世へ旅立ちました。
我が家では子役の頃のお化粧はみんな時蝶さん。
父達どころか、嘉葎雄の大叔父の頃からお化粧をしていたというのですから、時蝶さんが我が家と共に過ごした年月の長さを感じます。
今、小川家のみんなが舞台に立てているのも全ては時蝶さんのお陰と言っても過言ではありません。
そんな時蝶さんには、初舞台の時にお化粧をしてもらってから最近に至るまで、ずーっとお世話になりっぱなし。
特に僕が父とは違う女方の道を選んでからは、常に相談相手として、心の拠り所として居続けてくれました。
体調を崩されて楽屋に中々来られなくなってからも、電話で話を聞いて、次の役に備えていましたから………
これからは何を拠り所にしていけばいいのか、考えるさえ悲しくなります。
たくさんたくさん、教えてもらいました。
まだまだ聞きたいこともたくさんたくさん、ありました。
皮肉なことに、亡くなったと知らされてから、聞きたいことが山ほど浮かんできます。
それに、何の恩返しもできなかったなと、悔やまれてなりません。
長いことお世話になりました。
本当に本当に、ありがとうございました。
向こうで、仲の良かった女形さん達や、待ちかねていたであろう曾祖父達とゆっくりと休んでください。
心よりご冥福をお祈りいたします。
尚、この記事へのコメントの返信は失礼させていただきます。
米吉でした。
合掌
読んで涙が…
最後に舞台を拝見したのはいつだったかしら…
きっとあちらで師匠や懐かしい人々とお芝居なさっていることでしょうね
米吉さんが立派な女形さんになられることが何よりの恩返しになりましょう。
合掌
今日の朝刊で時蝶さんのお名前を拝見しました。
播磨屋さんも萬屋さんも、優秀な若手が大勢育っているので、
安心していらっしゃったことと思います。
心からご冥福をお祈りいたします。
時蝶さんの歌舞伎で果たしてこられた役割の大きさが
米吉さんの悲しみのことばで伝わりました。
別れの寂しさはいつまでも心に残りますが
これからの米吉さんの活躍が恩返しとなると思いますから
今までのたくさんのアドヴァイスを心の拠り所として
さらにさらに精進していってくださいね。