引き続き趣向の華のお話です。
24日の昼の部は通し狂言『東海道仇討絵巻』
こちらは二回ありましたので、また改めてお話ししますね。
でも、この回で台詞につまったことは誰にも内緒ですよ( ̄  ̄)b
そして夜の部は真山青果作 〈 仮名屋小梅 〉より『小梅と一重』
多方面で作品のある花井お梅物。
先代水谷八重子さんと十七世勘三郎のおじさまでなさっていたり、当代の水谷八重子さんの襲名演目でもあったそうです。
今回その中から芝居茶屋の場だけを上演。
芸者の小梅と蝶次、役者銀之助の3人の色恋沙汰に一中節の師匠、宇治一重が絡んでその場をおさめるという場面です。
動きも登場人物も少ないながら、一重に銀之助、小梅とそれぞれに心を打つ長台詞が用意されています。
蝶次が死のうとするのを察して、一重が芝居に絡めて諌る台詞も素敵ですが…
なにより銀之助の語る芸道の話は、宗家がこれを皆に聞いてほしいという所からこの企画の始まったというほどで、考えさせられる台詞でした。
そしてこれが僕のお役 蝶次 の写真です。
こういう鬘をアミの鬘といいますが、実はあまり経験がなく、化粧をするのにも苦戦しました…
その上時間がなく、こんな写真で申し訳ないです……
初めての新派もので、手探りでしたが、もっと勉強してまたやらせていただきたいなと思いました。
そしてこの日の打ち出しが麗美遊『 華の万華鏡 』!!
宝塚の演出家原田諒さんが作られ、宗家の振り付けのいわゆるレビュー。
はじめは男女に分かれて歌舞伎おどりがあり、二人椀久やお祭の様なものに太鼓演奏(これには三会主も!)に下駄タップ、彦星織姫があってボレロの様な曲で黒紋付での総おどり……
と、盛りだくさん!!
僕は初めは女歌舞伎、それから太鼓演奏で染五郎兄さんに絡む若い者、そして織姫と最後の総おどりに出演していました。
実はこれ裏が忙しく、最初は色紋付で、次が浴衣、それから黒紋付の上に長絹つけて、最後はそれを脱ぐ……
といった感じ(・・;)
なので、舞台を袖からのぞくことはおろか、写真を撮るなんて全く無理な感じでしたm(__)m
ドラムセットまで入った演奏はとてもかっこよくて、色んな趣向盛りだくさんのこの演目を、拵えありで華やかにやれたらなぁ……
なんて、思いましたけど、そしたらこんなに色んな所出られないから無理なんですよね(^_^;)
それでも、宝塚さんのレビューに対抗してこんなものが歌舞伎にあっても良いのかもしれません。
そしてなにより思い出すのは、僕の織姫と隼人の彦星を助ける天帝を勤めてらした染五郎兄さんの引っ込まなさ具合……
あの人に全部持ってかれちゃったもんなぁ……
では続きはまた次回。
米吉でした。
秀山祭のお稽古のなか、更新ありがとうございます(^o^)
24日の舞台は拝見できなかったので、いろいろ教えていただき嬉しいです。
小梅と一重、ぜひ再演してくださいませ(^o^)
続きも楽しみにしております(^o^)
いよいよ明日初日を迎えます…
新派さんの方でも上演が少なくなっている様で、歌舞伎の方でも上演があっても良いのかもしれませんね
趣向の華、おもしろそうですね。
行かなかった自分を
秀山祭で慰めます。
それは残念でした。
歌舞伎座秀山祭を、ご観劇になり、お慰めになれば幸いです
さっそく続きのお話しを有難うございます♪
米吉さんの蝶次姿、美しいですね☆時間がなかったのに、お写真すごく素敵(*^^*)カメラの腕前素晴らしいです!アミの鬘ですか〜。普段の鬘とはフィット感なども違うのでしょうか??お化粧大変だったのですね(・・;)
華の万華鏡、舞台裏では早着替えが!!必死だったご様子が伝わってきました(笑)
とっさに撮った写真しかなく、アプリを使って少し誤魔化しました(^_^;)
やはり普通の羽二重の鬘とは勝手が違います。
三ヶ所に着替えられるところを作り、みんな代わる代わる着替えたりしていましたよ!
趣向の華公演は第2回目からずっと拝見させていただいております。
初めて観る「小梅と一重」に感動いたしました。
若手の皆さんでここまで完成度が高く
演じることができるなんて、正直驚きでした。
2年前の「白虎隊」と合わせてぜひ本舞台で観たいものです!
染五郎さんは趣向の華公演では、一段とテンションが高い!と感じています。
長きに渡るご愛顧、ありがとうございましたm(__)m
数年前の白虎隊といい、新歌舞伎のものにはスタンダードな演目でなくても、面白いものが埋まっていたりしますから、発掘していくのも面白そうですね(´∇`)
私は24日だけ伺う事ができたのですが、どれも本当に面白かったです。
小梅と一重、みなさんよくあのような長台詞を演技とともに覚えていらっしゃるなあと感心しました。
米吉さんがおっしゃるように台詞も内容も考えさせられるものでした。
この場面だけでみると、蝶次が一番幸せな役回りですよね。
麗美遊、素晴らしかったです!
ドラムにあわせて扇子をもって踊っているのなんて初めて拝見しました。
拵えありで是非やってください!
でも、確かに染五郎さんが各場面で持っていってましたね。
是非、また再演してください!
ああいう台詞は古典のものより覚えにくかったりするもので、皆さん苦戦してらっしゃいました。
幸せかもしれませんが、出てきてからずーっと沈んでいなくてはならないので精神的にはしんどいものがありました(^_^;)
麗美遊は曲も構成もとても素敵だったと思います!
拵えありはなかなか難しいかもしれませんが……
本当に趣向の華の作品はいつかどこかで日の目を見てもらいたいものです