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米吉ブログ

家戻り

香川 観音寺での公演後、バスで広島へと向かいました。 

久々に行った厳島神社はなんだか小さくなっていて、自分が大きくなったのかなと思ったり思わなかったり…

 

嘘です。

これはホテルのロビーに飾ってあったミニチュアです(笑)
 本物の宮島の様子は《こちら》をご覧ください。

 

下らないことはさておき、これで残すは白河厚木の二ヶ所。

これから先は自宅から通いますので、実質これで旅はおしまい。

僕は紅葉饅頭を片手に新幹線に乗りこみ、東京へ帰っております。

 

 

帰るといえば、今月は露を踏み分け、すごすご帰ってくる人というのがいますよね…

 

 

そう!

橘姫さんです。
旅日記にかまけて、すっかり芝居のブログを書くのを失念しておりました…(-_-;)

 

国家転覆を狙う蘇我入鹿の妹であり、求女の恋人で、お三輪の恋敵の橘ちゃん。

 

赤姫らしく、おっとりとしていながらも、兄を裏切り恋人のために尽くす情熱があります。

そして、お三輪と違い、『金殿 』といわれるこの場面に似つかわしくなくてはいけません。

 
それに今回は『三笠山御殿の段』の後半部分に当たる、通称『 姫戻り  という橘姫が戻ってくるところからお芝居が始まります。

巡業は普段の劇場とはちょっと違う空気感のある公演。

そんな中で、幕開きに出てくるお役として、お芝居の雰囲気を作ること理想に、教えていただいたことを大切に勤めて参りました。

  

今回初めて勤めさせて頂くにあたり、教えてくださったのは、雀右衛門のおじさま。
おじさまの襲名興行で、歌昇兄さんを取り合う恋敵の役をさせていただけるのはとても嬉しく、ありがたいことです。

先月は母娘、今月は恋のライバル…

歌舞伎ならではの関係性の変化ですね(笑)

 

 
そういえば、橘姫の存在がお三輪を「 擬着の相  」にし、蘇我入鹿を滅ぼします。

これによって姫の恋の障害である兄 入鹿と恋敵のお三輪 の二人が命を落とすことになるんですよねー

 
もしかしたら、兄を倒すために「 擬着の相  」の女の生き血が必要であることを知った橘姫が、官女たちをけしかけお三輪を苛めさせた、とは考えられないでしょうか…

 

これは事件の匂いがします…

(この話はフィクションで実際の歌舞伎には関係ありません)
 

 

  

 
米吉でした。

  

紀州から瀬戸内へ

あがり!

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コメント

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  • コメント (8)

    • moe
    • 2017年 7月 28日

    香川での公演お疲れ様でした!

    私も今週は仕事で広島に行っており、偶然にも来週は香川で仕事です!
    広島でお好み焼きは召し上がりましたか??

    歌舞伎に出でくる女性は大胆というか、突拍子もないことをする事も多いですよね。。。
    とても参考にはできなそうですが(笑)、強くて行動力のある女性には憧れます!^ ^

    • お仕事であちこちいらっしゃるんですね。
      なんだか入れ違いで失礼いたします(笑)

      広島風お好み焼き頂きましたよ!

      確かに歌舞伎に出てくる女性の行動力はなかなか常軌を逸脱していることが多いですね。

      あ、最後のはフィクションですからね!

    • みつき
    • 2017年 7月 28日

    紅葉饅頭〜〜〜
    おいしいですよね!!!いいなぁ久しぶりに食べたくなっちゃいました
    そして、お写真のすいません
    でも橘姫さんのお写真で大満足です!!!
    ありがとうございます♡
    やっぱり米吉様のお姫様は格別にかわいいですね
    質問なんですが、お姫様のお役をたくさんやられている米吉様、顔はやっぱりちょっとずつかえますよね。それは先輩方がやられていたお役の写真やお話を聞いたりして真似するのでしょうか?はじめて歌舞伎でやるお役はどうやって考えて顔をするのですか?それともオリジナルですか?

    あとあと!
    今年の浅草羽子板市に自分のデザインの羽子板を出す予定です!大好きな米吉様をデザインに使わせていただきます、、
    事後報告ですが精一杯素敵な原案を描くのでぜひいらしてくださいね!!!

    • 紅葉饅頭といえば、宮島限定だった揚げ紅葉が駅にも売っていて、帰りにおいしく頂戴しました。

      僕はそんなにお姫様はさせていただいてはおりませんが、顔の基本的な事は亡くなった時蝶さんに教わりました。
      そこから、細かいことを先輩方やお弟子さん達から指摘されたり、自分で真似をしたり、工夫をしたりして顔をしております。
      特に女方は基本的な化粧のバリエーションは立役ほど多くはありませんので。
      もちろん、その中で細かく変化はつけております。

      羽子板に似つかわしいかは分かりませんが、製作のご成功をお祈りしておりますね(^ー^)

    • 2017年 7月 29日

    今月もお疲れ様でございます!
    橘姫!私が初めて観た演目が妹背山婦女庭訓でして、勝手ながらとても思入れがあります。お三輪さんは私の観たときは玉三郎さんでした。明るく、恋にまっすぐに登場し、とても切ない終わりを迎えるお役、米吉さんのお三輪をいつか観てみたいなあと思ったりしております(笑)
    ここ最近は暑く、こたえますがいかがお過ごしでしょうか。私はとうとう、お浚い会で屋敷娘を踊る日が目前。あの白粉に、小道具に、鬘に、お引きずりに、負けずに踊りきりたいものです。歌舞伎役者の皆様は、毎日其れ等に負けず、演舞なされているわけですから、本当に敬愛いたします。
    次の公演も、お体にお気をつけてがんばってください!

    • 初めてのご観劇がお三輪だったんですね!
      僕もいつかお三輪を勤めさせていただきたく思っております。

      お浚い会がもうすぐなんですね!
      暑い最中ではありますが、きっと素敵な屋敷娘になりますから、楽しんでお勤めになってくださいね(´∇`)

    • はるか
    • 2017年 7月 30日

    米吉さん。今日も1日お疲れ様でした。
    米吉さんのブログはいつもはお役の紹介や解説だけど今回は巡業ということもありまだご覧になってないお客さんのために最後にとってるのかなあと思っておりました笑
    もみじ饅頭は揚げもみじと、もちもちした食感のもみじ饅頭があるのですがそれをいつも買います!
    お姫様可愛いですね。恋に生きる女性は少し羨ましいです。私なら取り合うくらいなら引き下がります笑

    • もちろん!
      最後にとってあったんですよ!

      ごめんなさい。嘘です(笑)

      揚げ紅葉を食べながらの宮島観光はとても楽しかった思い出があります。

      歌舞伎の中の恋に生きる人たちの生命力は確かにすさまじいものがありますね。

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