寒さも落ち着き、やっと春らしく暖かくなり、桜も綺麗に咲き始めましたね。
昨年代替わりした我が家の前の若き桜も綺麗な花を開かせました。
そんな桜咲く中で終える今月は、泉鏡花作 新派の名作『滝の白糸』に出演させていただいております。
歌舞伎座で、歌舞伎役者だけでこの芝居が上演されるのは初めてのこと。
僕は水芸の太夫、滝の白糸 の一番弟子、 桔梗 を勤めさせていただいております。
白糸 の心に寄り添い、その側で甲斐甲斐しく世話を焼き、妹分の後輩たちをまとめる、しっかり者の優しいお姉さんです。
出てくる度に拵えが違い、都合5通りの拵えをしておりますので、順をおって紹介します!
序幕は、夏の盛りの旅の最中の石動の茶店。
大きな籠カバンを持って、手甲脚絆の旅拵え。
涼しげな浅黄色に、名前にちなんだ桔梗の柄の絽の衣装です。
因みに、持っている手拭いは父が昔使っていた、蝶々と歌六梅の飛んでいる物。
少しやれてる感じが丁度良くて、引っ張り出して使ってみました( ´ー`)
続いては水芸の場面。
袴ですが、卒業式ではありません(笑)
水芸は、新派の石原舞子さんが細かく教えてくださいました。
昔から変わっていないと言う仕掛けを駆使し、毎日水を操っております!
中々難しく、慣れるまではちょっと大変でした……( ̄▽ ̄;)
3年後の、場末の楽屋の場面では鴇色の衣装。
写真は 撫子 ちゃんと夜の兼六園を歩く場面のもの。
楽屋と同じ衣装に、これまた桔梗の柄の描かれた紫色の半纏を着ています。
最後は再び石動の茶店で、秋草の柄の藤色の衣装。
この衣装にも桔梗が描かれていますから、水芸の衣装以外は全部に桔梗が描かれていることになりますね(´∇`)
撫子 ちゃんをお勤めの玉朗さんと!
昨年の10月は梶葉の局で千姫である僕を守ってくれていましたが、今月は立場逆転で僕が守る立場に。
頼りない姉ちゃんでしたかね(^-^;)
そんな新派のお芝居に出演させていただいておりますので、今月は床の間に川口松太郎先生の額を飾らせていただきました。
なんだか、胸に染みてくる言葉ですよね……
春平さんと一緒だと、また一段と深く聞こえてくる気がします(笑)
さて、僕は今回はじめて『新派』のお芝居に関わらせて頂きました。
新派の良さや雰囲気を肌で感じることができ、貴重な経験をさせていただけたなと感謝しております。
また、演出をなされた玉三郎さんが、壱太郎兄さんに色々と教えられていることを側で見させていただけたのも、得難くありがたい経験でした。
機会があれば新派のお芝居も、たくさん勉強させていただきたいなと感じております!
明日で千穐楽ですが、最後まで太夫を、そして壱太郎兄さんを少しでも支えていける様に勤めたいと思います( ´ー`)
米吉でした。
本日は千穐楽おめでとうございます。
暖かい日和が続き、あっという間に桜も満開ですね。お花見はされましたか? 米吉さんもゆっくりと桜をめでる時間がありますように。
桔梗ちゃん、白糸さんに寄り添いお世話を焼く姿や、ちゃきちゃきと周囲に采配を振るう姿は頼りがいのあるお姉さん感があり、兼六園のシーンの撫子ちゃんを励ますところは、落ち着いた声色もとても素敵だと思いました。
兼六園のシーンはでは励まそうと話を聞いてアドバイスするけれども、若さ、無邪気さからか両親がいない撫子に、親との思い出を嬉しそうに話すところも、これもまた罪だなあと思ったり・・・
滝の白糸は私にとっては、悲しく、観劇後に結末をどのように解釈すればよいのかなあと気持ちの落としどころがむずかしかったですが、水芸もかわいらしく、楽しく拝見できました。
指折り数えて、すぐに4月ですね、御園座こけら落とし観劇楽しみにしています。
お陰さまで3月公演を無事に終えることができました。
ありがとうございますm(__)m
満開の桜を愛でるのには間に合いませんでしたが、満開に向かう花の風情はゆっくり楽しむことができました!
あの一座における桔梗の立ち位置や振る舞い、その風情を細かく作ることが新派のお芝居には大事だと思い、日々考えながら勤めておりました。
あの結末をどう捉えるか……
男女の仲にもいろんな形があるのかもしれませんね。
また名古屋でお目にかかれますのを楽しみにしております!
米吉様、痩せられましたか?なんだかお顔がシュッとしたように見えます。それとも顔がいつもと違うのですかね?
特に眉がいつもの顔より柔らかい印象に見え、新派のものだから少しそのように顔をされるのでしょうか?
桜が綺麗ですね!
私は学校が上野なのでお花見が楽しみです!
でも花より団子なので桜より食事に目がいっちゃいます、、笑笑
新派の作品ですし、頭も網の頭ですので、顔も古典の物とは変えております。
花柳章太郎さんの顔など真似をしてみたり、色んな方法を試しながら、拵えを楽しんでおりました(^▽^)
上野の花はさぞかしきれいでしょうね!
花見の名所ですから、賑やかで楽しげな様子はいつもテレビで拝見しておりますよ!
桔梗姉ちゃん、綺麗で優しくって素敵でした(^^)
ご本人いわくワガママだそうですがとってもいい子にみえました…♪
素敵お写真有難うございます!春平さんと川口松太郎先生の額、似合いますね~(^^)春平さんの台詞で毎回泣かされておりました(T-T)
元々新派でみて好きになったお芝居だったので今回歌舞伎役者さんのみでの歌舞伎座での上演というのにとても興味がありましたが
若い壱太郎さんと松也さんを中心にして脇も若手の役者さんが抜擢されていてフレッシュな滝の白糸でとてもひきこまれました!
歌六さんや秀調さんや吉弥さんといったベテランさんが脇にいてくださる安心感もあり三回ともとても感動いたしました!
新派、そして鏡花といえば米吉さんで一度天守物語の亀姫を拝見してみたいです!玉三郎さんの富姫様で…
さていよいよ御園座柿落とし公演ですね♪明日の初日に拝見します(^^)
とっても楽しみです!
優しい雰囲気が少しでも出せていたなら良かったです。
春平のセリフはいい言葉が多かったですし、あの額との取り合わせはいい風情ですよね!
歌舞伎版の滝の白糸をお楽しみいただけた様で何よりです。
今後も新派のお芝居を歌舞伎版で上演することを考えてもいいのかもしれませんね。
天守物語は滝の白糸よりも輪をかけて鏡花らしさが強く、きっと難しいんでしょうね…
初日のご観劇ありがとうございました!
新装となった御園座はいかがでしたでしょうか?
春らしくなりましたね。桜も咲き、あっというまに散りはじめてしまいましたね。桜の木、新しくなられたのですね。これから育っていくのが楽しみですね。
滝の白糸、悲しいお話でしたが、衣装はとても華やかで素敵で、籠カバンや傘などの小物は、とてもかわいらしかったです。手拭いの図案素敵ですね。この手拭いが売ってたら、つい買ってしまいます。
お写真ありがとうございます。桔梗さん、出てくるたびに拵えが違って、楽しみでした。桔梗姉ちゃんのあたたかい優しさが、このお話をやんわりさせてくれてる気がしました。水芸は、テレビでしか見たことがなかったので見れてうれしかったです。
滝の白糸、心に響く台詞が多く、言葉というものの大切さを感じました。特に最後の裁判では、より悲しみがまして、滝の白糸の表情は、見えないのに苦しくなってしまいました。個人的には、最後に欣也さんの本音の言葉を聞けて白糸は、嬉しかったのではないかなと思いました。
この書、前々回のブログに少し写っていて、気になっていました。なんだか考えてしまいますね。
歌六さんの春平さん見れて良かったです。裁判の場面では、春平さんの白糸への思いにぐっときてしまいました。
新派を拝見した時、米吉さんのことを思い浮かべたことがあったので、新派の作品とのご縁があることがあればとても楽しみです。
今月は、また華やかな一ヶ月ですね。季節の変わり目は、体調をくずしやすいので、お体にはお気をつけくださいね。御園座で舞台を拝見できるのを楽しみにしています。
年々花の時期が来るのが早く感じられる様になってきました。
今年から新しくなった桜がこれからどんな綺麗な花を咲かせてくれるのかこれからが楽しみです(^▽^)
新派らしい素敵なセリフに紡がれて、あの結末にたどり着く…
その結末をどう考えるのか、ということがこのお芝居のらしさ、醍醐味でもあるのかもしれませんね。
川口先生があの額に書かれていた言葉が、ある意味で新派の心持を表しているのかもしれないなと感じもします。
また新派のお芝居を勉強する機会を頂けたら良いなと思っております。
御園座でお目にかかれますのを楽しみに致しております!