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米吉ブログ

花競忠臣顔見勢

 


 

気づけば11月も半ばを過ぎ、世間は早くもクリスマスムード。
今年ももうじき終わるんですね…

今月の歌舞伎座第3部は、若手中心でお送りしている 忠臣蔵を題材とした新作歌舞伎『花競忠臣顔見勢』。

猿之助 の兄さんの演出、幸四郎 兄さんのご出演の中で、私を含め、同世代の若手皆で一丸となって、題の通りに花を競い、勢いを感じていただけるように勤めています。

本作は忠臣蔵を題材に、普段あまりかからない外伝部分をまとめ、討入前の3日前 から討入当日に至るまでをスピーディに展開していく趣向となっています。
その中で、私が勤めさせて頂いているのはこちらの 小浪

桃井若狭之助 の家老、加古川本蔵 の娘であり、大星由良之助 の息子、力弥 の許嫁です。
仮名手本忠臣蔵にも登場する、お馴染みのお役ですね。

私も、国立劇場50周年記念公演の3ヶ月かけた『仮名手本忠臣蔵』で、珍しい二段目小浪 を勤めさせて頂きました。

仮名手本忠臣蔵においては、二、八、九段目 に登場し、力弥 との恋模様や継母である戸無瀬 との生さぬ仲の親子間での情愛が描かれている、典型的な武家の娘のお役です。
今月のお芝居では、『本蔵下屋敷』という芝居を基に、命を捨てる覚悟をしたためた父 本蔵 の願書を若狭之助 へ届ける役割を担っています。

仮名手本忠臣蔵では力弥 に添いたいばかりに戸無瀬 と京都山科の大星家に押しかけ、そこで力弥 に槍で討たれる父の最期に立ち会います。

ですが、今回の筋ですと、ちょっとその辺りに齟齬が生まれているんですよね…
討入の3日前に山科に向かっても、新幹線に乗らなくては、とてもじゃないですが大星親子とは会えません(笑)

ですが、お馴染みのキャラクターを使って、全く新しい物語を度々生み出してきているのは歌舞伎の強みの1つ。
山科には行けませんが、新たな小浪 の物語を仮名手本忠臣蔵という偉大な原作の心を大切に勤めております。

殿様の元へ使者として訪れるときには落ち着いた藤色の着付に頭の飾りも抑えめですが、最後に討入後の力弥 の元へ行く時には鴇色に頭の飾りもの華やかにしています。
そう!乙女心です!(笑)

 

恋しい力弥 との再会も一瞬のことですが、その最後の触れ合いを胸に彼女は生きていかなくてはならなりません。
切ない立場ですよね。


今月の芝居でも、仮名手本忠臣蔵でも、討ち入りに臨む男たちの裏にある女性たちの物語があり、それがこの忠臣蔵という作品が今の世まで伝わり、親しまれている魅力の1つになっているのかもしれません。

 

さて、猿之助 兄さんの演出、幸四郎 兄さんのご助言、ご指導のもと、忠臣蔵という大きな懐を持った題材の中で、私達若手歌舞伎役者が出せる力を尽くして日々の舞台を勤めています。

歌舞伎座で同世代の仲間と中心になって大きなお役を勤め、それぞれの場面で奮闘し、1つの芝居を作っていくということはこれまであまり経験のないこと。

今、Instagram で行っているリレーインスタライブのように、次の場面、次の場面へと芝居の中でも熱量をバトンしていきたいと思っています。

 

 

僕にとっては今年最後の舞台。

最後まで皆と一緒に駆け抜けたいです!

 

 

 

 

米吉でした。

◆テレビ出演情報◆

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