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米吉ブログ

初菊

 


 

遅ればせながら新年明けましておめでとうございます!

元号の変わる今年は、とうとう二十代の後半戦に……(・・;)

改めて色々と考えなくてはならない時期に差し掛かってくるのかなと感じております。

どうぞ相変わりませずご贔屓のほど、何卒よろしくお願いいたしますm(_ _)m

 

そんな本年は歌舞伎座『絵本太功記』の初菊 で幕開け!

長い芝居の十段目にあたり、ここでは本能寺の変を起こした武智光秀(史実の明智光秀)に因果が巡り、その家族にまで戦による悲劇が降りかかるというのが物語の核となっております。

また、義太夫狂言の代表的なお役が揃い、それぞれにしっかり見せ場がある所も特徴の一つ。

お正月の歌舞伎座、しかも大顔合わせの中でこんな大きなお役をさせて頂けるのは本当にありがたく、女方冥利に尽きることだなと、感じています。

こちらがその初菊 さん。

光秀の嫡男 武智十次郎光義 の許嫁で、叱られたことなど一度も無く、非力で自分では何かをどうにかすることの出来ないような女性です。

討死を決心した上で初陣を飾る十次郎を引き留めるも叶わず、祝言の盃を酌み交わした後、涙ながら門出を見送り、その最期を看取り抱き締めます。

嫁と言う立場で戦に巻き込まれ、若く瑞々しい恋を儚く散らすなんて、本当に切ないですよね……

約4年前の秀山祭でさせていただいて以来、二度目のお役。

その時 光秀の妻 をお勤めになられていた 魁春のおじさまに教えていただきました。

細かく丁寧に教えてくださいまして、ご自身の出の前に久吉の出てくる戸から覗いてくださったり、緊張しながらも大変心強かったです。

ありがたいことに今回もお稽古を見てくださって、色々とアドバイスをくださいました!

前回はただただ必死にやるしかなかったので、今回は少しは落ち着きを持って、自分を客観視しながら勤めたいな、と思いながらも中々出来ず……

やっぱり無我夢中になって、必死に勤めるしかない毎日です( ̄▽ ̄;)

残り数日、情熱を込めてただただ十次郎への想いだけを胸に勤めて参りたいと思います!

 

さて、そんな日々を見守って(?)くれているのが化粧前に飾らせてもらっているこの写真。

曾祖父 時蔵が十五代目 羽左衛門 さんの十次郎で初菊を勤めていた時の物。

僕にとってはもはや伝説の人と言っても過言ではない二人の写真。

少しでもあやかれるようにと念じている次第です……

 

そして、最後になりましたが、この方との写真を御披露いたします!

 

幸四郎の兄さんの十次郎様と許嫁同士のツーショット!

再び兄さんのお相手で初菊をさせて頂けて、大変嬉しく思っております(^ー^)

前回同様、今回もたくさん助けてくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。

この後もたくさんお相手をさせていただければ、と秘かに祈っております……

 

それにしても、流石は噂の美少年の父君。

紅長さんに色々言われていますが、まだまだ前髪が良くお似合いで、乃木坂の年齢になられたとは思われませんよねー(  ̄- ̄)

 

あ、年齢の事は禁句だった……(笑)

 

 

 

 

米吉でした。

戊戌 大晦日

虎と梅

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コメント

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  • コメント (10)

    • りお
    • 2019年 1月 24日

    十次郎、初菊のツーショット写真、上げていただきありがとうございます。1月2日に放送されたEテレ生中継番組「こいつぁ春から初芝居」でも、米吉さんの初菊を拝見できて、1月の歌舞伎座を楽しみにしてました。今日の夜の部、観に参ります。インフルエンザが大流行する中、くれぐれもお体に気を付けて頑張ってください。

    • 兄さんとも久々にお相手をさせていただけて嬉しかったです(^ー^)
      たくさん写真を撮りましたが、この一枚が一番素敵な写真でした!

      Eテレの中継にもチラッと映っていましたね(笑)
      ご観劇はお楽しみいただけましたか??

      寒い時期、しかも寒さ厳しきお土地柄、くれぐれもご自愛くださいませm(_ _)m

  1. 私は今まで絵本太功記はちょっと苦手だったのですが、
    今回幸四郎さんの十次郎と米吉さんの初菊のカップルが本当に初々しく素敵で、二人の悲劇に胸打たれて、すっかりこのお芝居が好きになりました。
    今年も米吉さんの活躍が楽しみです。

    • 重厚な時代物の悲劇ですし、言ってしまえば暗いと感じる方も多いかもしれません。
      戦によって若い恋人同士や親子が死に別れていく、そんな暗くて辛い中、義太夫狂言の派手さや格好良さをお見せする歌舞伎の真骨頂のような作品でとても難しいとは思いますが、好きな狂言です。

      好きになってくださって、出演している役者の端くれとしても嬉しく思っております(^ー^)
      本年もよろしくお願いいたします!

    • りんご
    • 2019年 1月 25日

    最近歌舞伎に興味を持ち、歌舞伎について調べて行くなかで、このブログにたどり着きました。とても綺麗で驚きました。
    学生のうちに、ぜひ一度歌舞伎を観に行きたいと思います!

    • はじめまして!
      歌舞伎に興味を持ってくださってありがとうございますm(_ _)m

      是非とも一度歌舞伎を見にいらしてください!
      そんなに構えることなく、気軽に劇場にお運びくださいね(^ー^)

    • ちか
    • 2019年 1月 26日

    いつも楽しみに拝見しております。歌舞伎初心者ですが、米吉さんがナカイの窓に出演した時から、米吉さんの頭の回転の速さ、米吉さんの一重まぶたの可愛らしさ、色っぽい仕草に虜、大好きになってしまいました!
    舞台見に行けなかったので、写真掲載、とっても嬉しいです。今年は時間を作って、生の米吉さんを見に行きます!またブログアップ楽しみにしています!体調ご自愛くださいませ。

    • ナカイの窓をご覧になってから気にしてくださっているんですね!
      ありがとうございますm(_ _)m

      今年は劇場でお目にかかれますのを楽しみにしております(^ー^)
      是非お運びくださいませ!

    • chie
    • 2019年 1月 30日

    遅ればせながら明けましておめでとうございます。もう1月も終わりになりますね。一ヶ月の大役、本当にお疲れさまでした。

    初菊のお役をまた拝見出来てとてもうれしい一ヶ月でした。観ればみるほどそれぞれの悲しみを感じて苦しくなってしまうのに、また観たい、濃くて濃密なあの世界をまた感じたいと思ってしまいました。

    初菊の必死に十次郎を引き止める姿、見送る姿は、やっぱり悲しくてせつなくて、二人がお互いに思いあっているのが伝わってくればくるほど、二人の悲しみを感じました。
    瀕死の状態で戻ってきた十次郎が目が見えなくなり、初菊の手をとり、ぬくもりを感じ、そこから息をひきとるまでの時間、二人のためにもこのままの時間が少しでも長く続いて欲しいと思っていました。観ていて、とてもせつなくて苦しかったです。秀山祭の時も思いましたが、やっぱりまたいつか初菊を演じられるのを楽しみにしております。

    昔のお写真素敵ですね。この場の雰囲気が伝わってきますね。今回の舞台写真でもお二人のこの写真があって、うれしかったです。

    ブログの2ショット、ありがとうございます。とても絵になるお二人でこれからもお二人の組み合わせをぜひ観たいです。幸四郎さんは、本当にお若くて前髪も良くお似合いでした。噂の美少年、劇場でお見かけしましたが、本当に麗しくてびっくりしました。いつか染五郎さんのお相手役も楽しみにしてます。

    今年も歌六さん、米吉さん、御家族、御一門の皆様方のご多幸を心よりお祈りいたします。

    米吉さんにとって素敵な一年になりますように。

    • 昨年中は大変お世話になりました。
      本年もよろしくお願いいたします!

      お陰さまで新年早々のありがたい大役を勤め終えることが出来ました!
      約四年ぶりに勤めさせていただき、このお役の難しさや面白さ、そして何よりこの作品の素晴らしさを実感することが出来ました。

      十次郎を止め、涙ながらに戦支度を手伝う件にはじまり、十次郎と死に別れる所に至るまで無駄がなく、かつ素敵な段取りがつけられています。
      これはどの役にも言えることで、本当に良くできた芝居ですよね……

      四年経って、僕自信は少し老けてきたかなと感じていますが、兄さんは益々若々しく、後輩が言うのも失礼ですが本当に素敵な十次郎様でした。
      染五郎君のお相手もいつかさせていただけたら嬉しいですね(^ー^)

      染五郎君の十次郎の時は、気持ちは初菊でも、操か皐月の方をやっているかもしれませんが(笑)

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