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米吉ブログ

G20 大阪サミット


 

7月も後半戦、夏らしくなってきてしまいました……(;>_<;)

先月末のG20のお仕事から、トルコ、博多とあちこち放浪しておりまして……(笑)
やっと自宅に落ち着きました!

まずは先月末のG20大阪サミットでのお仕事のお話をさせていただきたいと思います。

 

改めまして……
先月末、我が国ではじめて行われましたG20 大阪サミットに際し、お集まりになった各国・各地域首脳の配偶者の皆様へ、おもてなしの一貫として踊りを披露させていただきました。

それも、従来の古典作品ではなく、天津憂さんのデザインの衣装に、洋楽に邦楽を加えた音楽での新しい『 KABUKI 』という形で。

そんなお仕事が、色々とあった結果、何故か僕のところに舞い降りてきた訳です(笑)

最初にお話を頂いた段階では、一度企画がほぼ白紙になっておりまして、僕も色々と意見を言わせて頂きながら作るところから参加させて頂きました。

まず、踊りの中で引き抜きの様に衣装を変化させたい、とのことでしたので、従来でも引き抜きのある『狐火』の 八重垣姫 を題材に決めました。
お姫様という役柄と、恋人のために、というテーマが海外の方にも伝わりやすいのでは、という所も選考の基準になりました。

また、鬘はきちんとこちらで用意したいと先方にお願いし、常日頃からお世話になっている光峯床山に話をしてご協力いただきました。

更に、生音でバイオリンが入るので、邦楽器も生で一つ入れたい、とのご要望もありましたので、僕の師匠でもある藤舎呂秀先生に小鼓をお願いいたしました。

そして振付を、僕も常日頃からお世話になっていて、古典からモダンな物まで色々と手掛けてらっしゃる林千永先生にお願いし、この企画がスタート。

そこから山あり谷ありの準備期間へ!

特に鬘と、天津さんデザインで、3Dプリンターで作られたヘッドドレスとをどう合わせるかで、かなり紆余曲折しておりました(^_^;

最初はまともな文金だったので、色がつく前で少々無機質な飾りと合わず…

思いきってヘッドドレスをやめて、まともにも飾ってみても貰ったのですが、これでは衣装のイメージと違うみたいでした……

結局は結い方そのものを変更し、やっと何とか形に。

最初は違和感しかありませんでしたが、段々慣れてきたのか、最後にはちょっと格好いいかもな、と思っておりました(笑)

その他、準備期間は色んなことがありましたが、長くなるので省略して、作品そのもの、本番の様子をご紹介します。

舞台は大正年間に建てられた大阪府庁舎の階段の踊り場というかなり独特の空間。

皆さんは階段下からご見物でした。

はじめは上手の階段から降りて登場。

この赤い衣装で、恋人を思う振りがあります。

柄は本物の花の写真をプリントしたもの、帯も何本も垂れ、柄は螺鈿のようなものなんだとか。

 恋人を助けるために兜を持ち、狐が宿った心で引き抜きの様に衣装が白地に変わります。

この兜も、3Dプリンターで製作されたものです。

そこから狐の面を咥えて、宿ったところを分かりやすくお客様に見せてる間に更に変化。

この狐の口もやはり、3Dプリンター!変化すると今度はこのようなとても長い白いレースが広がります。

ちなみに後見はスーツなんですよ!


それにしても、これが裾に収納されてるんですから驚きです( ̄□ ̄;)!!

これをどうしたらきれいに見えるのか、中々捌くのが難しかった……(^_^;)

最後は階段を降り、裾をいっぱいに広げてこの衣装の美しさを余すところ無くお見せしました。

五分間の中に、一応の物語と、二度の変化があり、兜やら狐の口やら中々やることが多くて、短いながらも濃縮された物に。

海外からの偉いお客様方にどれだけお楽しみいただけたかは分かりませんが、短い準備期間に深夜に及んだお稽古の中、色んな方とお力添えでどうにかこうにか形にすることができました。

後見をしてくれた 蝶八郎さんをはじめ、セキュリティなど制限のある仕事での我が家のみんなのサポート。

準備の段階から何度も結い直しや、無理な飾りつけをしてくれた床山の のぞみさん。
本当に頭が上がりません……

美しい音色で盛り上げてくださっただけでなく、見計らいという、役者の動きで音を調整するという古典邦楽ならではのことに挑戦してくださったバイオリニストの白須さん。

何よりも、僕の無理なお願いをご快諾いただき、経験の浅い僕を助けてくださった千永先生と呂秀先生のお二人。

今回助けてくださった皆さんに、この場を借りて改めてお礼申し上げたいと思います。

最後になりましたが、今回こんな機会を私に下さって、歌舞伎の衣装という独特の物を取り入れながら斬新かつ綺麗な衣装を手掛けてくださった天津憂さん、アシスタントの後藤凪さん、および事務方の鈴木さん。

至らぬ点も多々あり、生意気なこともあったかと思いますが、一緒にこういった物を作らせていただけたこと、とても嬉しく、人生の中で大きな思い出になりました。

ありがとうございました!
そして、お疲れさまでした!

 

­

ただ一つ残念なことが……

この日の一週間後にトルコへ旅立つ予定だったので、無理矢理にでもトルコの大統領夫人に、行くからよろしく!って伝えればよかったなーと

とはいえ、かなりの警備の中で勝手に話しかけたりしたら、あの衣装のままぐるぐる巻きにされて、確保されていたことでしょうね(笑)

トルコ語どころか英語もダメなので、伝える方法はなかったんですけどね……

 

米吉でした。

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トルコ紀行vol.1 ーカッパドキアー

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コメント

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  • コメント (2)

    • にくちゃん
    • 2019年 7月 25日

    素敵ですね?
    どんな躍りだったのか拝見したかったです。
    トルコ紀行も楽しみにしています。

    • 普段と全く違う振りに、衣装に、音楽でしたので、新鮮で楽しんで勤めることができました(^ー^)

      トルコ紀行もよろしくお願いいたします!

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